高度な設定

入学シーズン。電器店の店頭に出向くと、ノートパソコン売り場には、親御さんや友達と一緒に、ノートパソコン選びをしている学生さんの姿をよく見かけます。

製品のデザイン、スペック、予算、などなど、みなさん真剣な表情で品定め…

そして、もう一つ悩ましいのが「Office」(マイクロソフト社のWordやExcelといったソフトウェア群)を搭載しているか否か。

論文の提出は「Word」と指定されていたり、表計算ソフトも必須の大学生活。

ソフトは不可欠ですが、比較的お手軽な「Office Personal 2016」を加えても、価格が2万円程度アップ。特に、何かと物入りな新入学時期には痛い出費で、何とか節約したいもの…

結論! 取り敢えず「Office」非搭載モデルを選ぶ!

パソコンやソフトに詳しくないなら、取り敢えず、「Office」非搭載モデルを選ぶのが賢明です。

その理由は以下の3つ!

1)大学で包括でランセンス契約を行い、学生は在学期間中、無償で「Office」を利用できるケースが増えている!

無償で利用できる場合、入学時の案内資料などで説明があります。出費を抑えられますので、見逃さないように!

2)無料で利用できるワープロソフトや表計算ソフトもある!

レポートや論文の提出時に指定される「Word」(ワープロソフト)や、何かと使用頻度の高い「Excel」(表計算)ソフトですが、Apacheなら、無償で同様の機能を利用できます。

厳密には異なるものですが、「Word」や「Excel」方式でファイルを保存することができ、出費を抑えたい方には強い味方です。

3)「Office」は後からでも購入可能!

「Office」が必要になったら、いつでもダウンロード購入が可能で、手間も時間も掛かりません。

はじめてワープロや表計算ソフトを使う方なら、無料の「Open Office」よりも、マイクロソフト社の「Office」を選ぶのが良いでしょう。取扱説明書よりも分かり易い参考書がたくさん出版されていますし、雑誌で「使い方」や「便利技」の特集をしていることが多く、基本操作をスムーズに習得できるはずです。

 

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Windows 10 Creators Updateの配信は“まもなく” ~Microsoftが「KB3150513」を公開

米Microsoft Corporationは16日(日本時間)、Windows向けの更新プログラム「KB3150513」を公開した。現在、“Windows Update”を介して入手可能。

本更新プログラムは、システムで実行される互換性診断の定義を最新に更新するもの。「Windows 10 バージョン 1607」の場合、3月の累積的な更新プログラムを適用した環境にのみ配信される。

本更新プログラムを適用すると「設定」アプリの[更新とセキュリティ]-[Windows Update]画面に“お待たせしました!まもなく Windows 10 Creators Update をお使いいただけます。”という表示が現れる。また、その下のリンクからは“Windows 10 Creators Update が間もなくリリース”というドキュメントへアクセスすることが可能。“Windows 10 Creators Update”の配信の準備が整ったことをうかがわせる。

 

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Windows 10 Insider Preview最新ビルドが公開、評価版透かしが消え開発は最終段階に

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米Microsoft Corporationは24日(現地時間)、PC版「Windows 10 Insider Preview」Build 15042とモバイル版「Windows 10 Insider Preview」Build 15043を、“Windows Insider Program”の“Fast”リングの参加ユーザーに対して公開した。PC版ではデスクトップ右下にある評価版を示すウォーターマーク(透かし)が削除されており、次期メジャーアップデート“Windows 10 Creators Update”へ向けた準備が最終段階に入っていることをうかがわせる。


Windows 10 Creators Update”への機能追加はほぼ完了したようで、本ビルドは既知の不具合修正がメインとなっている。新しい機能としては、“OOBE(初回利用時の初期化処理)”プロセスのパーソナルアシスタント“コルタナ”に新しいアニメーションが追加されたほか、「Microsoft Edge」で「Adobe Flash Player」をブロックする機能が初期状態で有効化された。Flashコンテンツがブロックされると、URLバーにそれを伝える“パズル”アイコンとフライアウトが現れる。Flashコンテンツを有効化したい場合は、アイコンをクリックすればよい。

また、「Microsoft Edge」の電子書籍リーダー機能も強化。ローカルのEPUB書籍を開いたときのアイコンが汎用アイコンから“本”アイコンへ変更されたほか、読み上げ機能中にページを切り替えた場合に新しい場所へジャンプする機能が追加された。また、読み上げ機能の設定を変更するとそれが保持され、他の本を開いた場合に適用されるようになった。

 

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2017年2月のWindows 10定例セキュリティパッチが配信されない理由

Windows 10の次期大型アップデート「Creators Update」は、今春の配信に向けて準備が進んでいる。この影響によって、MicrosoftのOSアップデートに関するスケジュールで若干のイレギュラーが発生しており、PC管理者を中心に話題になっている。



●2月のWindows 10定例セキュリティパッチは3月に延期

米国時間で毎月第2火曜日はMicrosoftの月例セキュリティパッチが配信される日だが、珍しく2月14日(日本時間で2月15日)はパッチの配信が見送られた。

同社によれば、配信直前に一部顧客に問題を引き起こす欠陥が見つかり、配信期限までに解決できなかったため、提供を延期したという。もろもろの問題を考慮のうえで2月中のパッチ提供は中止し、同月分のアップデートは全て3月14日(日本時間で3月15日)に予定されている月例セキュリティパッチとして配信する予定だ。

月例でのパッチ配信を開始して以降、パッチの提供自体を中止するのは初めてのケースとみられる。配信を強行してトラブルを引き起こすよりも、提供を中断して様子を見たほうが多くのユーザーにとってメリットになる可能性が高いが、一方で既知の脆弱(ぜいじゃく)性への対処が1カ月以上遅れることとなり、その点での不安はある。

ちなみに、Microsoftは過去3カ月ほどの期間を除けば、旧Windows(7/8.1など)向けにInternet Explorer 11のセキュリティアップデートを別途行っており、今回の措置で影響は受けないとみられる。

●初代Windows 10のサポートは2カ月延期に

今回の話題と直接関係はないだろうが、MicrosoftはOSサポート期限に関するイレギュラーな施策も行った。2017年3月26日にWindows 10初代バージョン(1507)向けの各種アップデート配信を終了すると告知していたのだが、この期間を5月に延期したのだ。

5月のいつのタイミングかを明示していないうえ、その理由は不明だが、何らかの問題または一部顧客からの要請があったのだろう。



業務用途を中心に、いまだユーザー数の多いWindows 7。2020年1月の延長サポート終了までには約3年の猶予があるが、先進国を中心にWindows 10のシェアは着実に伸びている状況だ。それを象徴するような現象が一部で話題になっているので取り上げたい。


●米国や欧米でWindows 7のシェアを上回るWindows 10

それは、米国でWindows 10のOSシェアがついにWindows 7を逆転したというトピックだ。StatCounterによる2016年12月のデスクトップOSシェア集計によると、Windows 10が31.44%で、Windows 7の31.04%をわずかだが上回った。

StatCounterは後述のNetMarketShareと合わせて、OSやWebブラウザの利用シェアを知るうえで有力な参考データとして知られる。ただし、両サイトは集計方法などの違いからシェアに乖離(かいり)が出やすい点はあらかじめお断りしておく。

こうした傾向は米国に限らず、先進国を中心に一部地域で当てはまる。

英国では、2016年6月時点で既に両OSの逆転現象が発生していた。2016年7月29日にWindows 7/8.1からWindows 10への無料アップグレードキャンペーンが終了し、終了直前まで移行ラッシュが続いたことは記憶に新しい。英国におけるWindows 10への移行は順調に進んでおり、そう遠くない時期にデスクトップOSシェアの5~6割を占めることになるだろう。

これとほぼ似たような推移をたどっているのがオーストラリアだ。調べてみるとニュージーランドもほぼ同じ遷移となっており、2016年6月が転換点だったことが分かる。

また多少の乖離はあるもの、フランスなど欧州の各国も英国に似たシェア推移を描いており、やはり無料アップグレードキャンペーン終了時期が1つの目安となっている。

ただ、IT投資には比較的保守的といわれるドイツでは移行に時間がかかっているようで、米国同様に2016年12月に初めて両OSのシェアが逆転している。

なお、StatCounterのシェアはユーザーのPC利用状況によってかなりの変動があり、必ずしもシェアの集計結果が安定しない。例えばアイルランドでは英国同様に2016年6月に両OSのシェアが逆転したものの、そこからわずか数カ月で再逆転している(つまりWindows 7のシェアが再びWindows 10を抜いた)。

とはいえ、地域ごとにシェアの推移に特色があるのは興味深い。

●日本でのシェアは小差ながら逆転には至らず

それでは日本のデスクトップOSシェアはどうだろうか。推移としては米国に似ているものの、まだWindows 10とWindows 7のシェアは逆転していない。しかし両OSのシェアが小差になってから半年近くが経過しており、2~3カ月のうちに逆転する可能性が高いと言える。

直近でMicrosoftが仕掛けるイベントとしては、Windows 10の次期大型アップデート「Creators Update」が2017年3月末ごろまでにリリースされる見通しだ。また、AR/VR向けの新プラットフォーム「Windows Holographic」などWindows 10の利用を前提とした新しい仕組みも整備されつつある。レガシーな資産にこだわりがない限り、Windows 10の利用メリットは今後も高まっていく。

課題とみられていたゲーム用途でもWindows 10のシェアは伸びており、ゲーム配信プラットフォームのSteamにおけるOSシェアは、2016年12月にWindows 10が50%を超えてトップとなり、3割強のWindows 7を引き離している状況だ。

●ワールドワイドではまだまだWindows 7のシェアが高い

このようにWindows 10とWindows 7のシェア逆転は少なくない地域でみられる一方で、StatCounterによる世界全体での集計結果は2016年12月時点でWindows 7が40.23%、Windows 10が27.15%と大きく開いている。同様に、NetMarketShareによる2016年12月の集計結果でもWindows 7が48.34%、Windows 10が24.36%とやはり倍近い差がある。

この違いはどこで生まれているのか。その答えはStatCounterで中国のシェアを調べればすぐに分かる。同国ではWindows 7のシェアがいまだ5割近くあり、なんとサポートがとっくに終わったWindows XPのシェアも2割近いのだ。Windows 10も伸びており、2016年12月にはWindows XPを抜いてシェア2位となったものの、他の地域とはトレンドが大きく異なる。

全体的な国の数やユーザーの数としては、前述のような先進国よりも新興国の方が多く、それらは中国に近いシェアの推移だと推察される。

 

米Microsoft Corporation傘下のSkypeは3日(現地時間)、公式ブログ“Skype Blogs”で、Windows デスクトップ版およびMac版「Skype」の旧バージョンが、3月1日以降ログイン不能になることを明らかにした。

対象となるのは、「Skype for Windowsデスクトップ」v7.16およびそれ以前のバージョンと、「Skype for Mac」のv7.0からv7.18まで。同社は「Skype」のアーキテクチャーの近代化を進めており、従来のピア・ツー・ピア(P2P)からモバイル端末との親和性の高いクラウドへの移行が進められている。今回の措置は、それに伴うものであるようだ。

なお、最新版の「Skype」では動作速度と応答性の改善が図られたほか、複数の端末でチャットログがすばやく確実に同期されるようになっているとのこと。また、グループでのビデオメッセージ、ビデオメッセージの保存、クラウドを介した最大300MBまでのファイル共有なども利用可能。モバイル端末とのグループビデオ通話が利用できるなどのメリットも得られる。

米Microsoftは1月19日(現地時間)、「Windows 10」のWindows InsiderのFast Ring向けに最新版「Build 15014」をリリースしたと発表した。



このリリースで、これまで今春公開予定の「Creators Update(コードネーム:Redstone 2)」で追加するとしていた「My People」機能の追加を、先送りにすることを明らかにした。

My Peopleは、「ピープル」に登録してあるユーザーで頻繁に連絡する相手をWindowsのタスクバーにピンしておくと、そこからメール、メッセージング、Skypeなどの様々な手段でやり取りを開始できるカード状のツール。

先送りの具体的な理由は不明だが「われわれがWindowsで目指しているのは、ユーザーが愛してくれる体験を提供することで、次期アップデートではこの機能の追加を見送ることにした」という説明になっている。

Build 15014では、Windows Storeで電子書籍を購入してEdgeで読書できる機能や、Cortanaのデザイン変更、ストレージに余裕がなくなった場合に不要そうなファイルを自動的に削除する機能(初期設定では無効)などが追加された。これらはCreators Updateで正規版に追加される見込みだ。

米Microsoftは12日(日本時間)、Windows 10 Insider Previewの「Build 15007」をFast ringでPCおよびモバイル向けに公開した。

PC向けビルドでは、Edgeブラウザにタブのシェア機能、IEブラウザからのデータインポート機能、ダウンロードしたファイルの即時実行および、保存ボタンと保存先指定保存ボタンの統合が行なわれた。Webノート機能にも、Windows Inkが対応し、ペンまたはハイライターをタップすると、Windows Inkフルセットと「Build 14986」でリリースされた新しいスライダーが表示される。

また、「Build 15002」でアナウンスされた、Windows StoreからOSテーマをダウンロード可能となる機能も、近日中に利用可能となる予定。

Cortanaのアップデートでは、所有するPCで中断した作業をほかのPCで再開する場合のアシスト機能として、直前に使用していたEdgeブラウザのWebサイト、SharePointほかクラウドベースのドキュメントなどを表示できるようになった。

そのほか、通知エリアでのダウンロード状況などの進捗バー表示、Windows Helloによる顔認証のUX改善、キーボードショートカットによるすスニッピングツール操作などが可能となった。

モバイル向けアップデートでは、Azure Active Directoryを利用しての設定同期、Edgeブラウザ用の新Payment Request APIのプレビューサポート、ハイコントラストモード時のUWPアプリの視認性向上、PC版で実装されているアプリのリセット機能などが実装されている。

PCとモバイル共通のアップデートとしては、新Bluetooth APIの実装、スクロールバー表示の改善(マウスオーバー、スクロール時のみ拡大表示)などが行なわれている。

修正された問題は、PC版ではBluetoothのオン/オフ後にSurfaceペンのクリックが機能しない問題、ロック画面でWindows Helloが「カメラをオンにできません」というエラーを出す問題、Netflixアプリで動画ではなく黒い画面を表示する場合がある問題など。

モバイル版では、システム関連の通知(Bluetooth、USB/自動再生など)が機能しない問題、ポートレートモードで記録されたビデオが正しいアスペクト比で再生されないことがある問題、Bluetoothオン時に再起動するとGoodbye画面に電話が掛からないという問題、Outlookカレンダーでライブタイルに間違った日付が表示される問題、通知監視アプリ(ウェアラブルアプリなど)が通知にアクセスできなくなっていた問題などが修正された。

既知の問題としては、本ビルドに更新後、Spectrum.exeサービスのノンストップ例外が発生しEdgeブラウザなどのアプリケーションが反応しなくなる問題、新ビルド(15002以降)のインストール中、バグチェックにより以前のビルドにロールバックされる問題、Win32ゲームで特定の要素をクリックするとゲームが最小化され元に戻せなくなる問題、“%”を含むデスクトップショートカットでexplorer.exeがクラッシュする問題、セカンダリモニタへ“拡張”表示を設定するとexplorer.exeがループクラッシュする問題、設定>システム>表示で変更した明るさが設定アプリを終了した後に反映されない問題、高DPIデバイスでタスクバーのプレビューアイコンが予期せず縮小表示されてしまう問題などがある。

米Adobe Systems Incorporatedは10日(現地時間)、「Adobe Flash Player」の最新版v24.0.0.194を公開した。本バージョンは脆弱性を修正した月例のセキュリティアップデートとなっている。

同社が公開したセキュリティ情報(APSB17-02)によると、今回修正された脆弱性の件数はCVE番号ベースで全13件。深刻度は同社基準で4段階中最高の“Critical”で、最悪の場合、攻撃者にシステムを乗っ取られる恐れがあるという。

脆弱性が影響する環境はWindows、Mac、LinuxおよびChrome OSで、更新プログラムの適用優先度は、Linux版を除くすべてのプラットフォーム版で“1(72時間程度以内を目安とした可能な限り迅速なアップデートが必要)”とされている。

「Adobe Flash Player」の最新版は、現在同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。自動更新機能が有効になっていれば、通常24時間以内に自動でアップデートされる。

なお、Windows 8.1の「Internet Explorer 11」用、およびWindows 10の「Internet Explorer 11」「Microsoft Edge」用の「Flash Player」の最新版は“Windows Update”を通じて提供される。また、「Google Chrome」用の「Flash Player」は、「Google Chrome」のアップデートやコンポーネントアップデーターにより自動で最新版へ更新される。

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米Amazon.comは2016年12月27日(現地時間)、ホリデーシーズン商戦の結果を発表し、スピーカー型スマートデバイス「Amazon Echo」の販売が前年比で9倍になるなど、同社のAI(人工知能)搭載アシスタント「Alexa」関連のデバイスが数百万台単位で売れて好調だったと伝えている。


本連載でも先行するAmazon Echoに対抗すべく、米Googleも同種のデバイス「Google Home」を発表し、さらに米Microsoftもサードパーティーとともに、音声アシスタント(この場合は「Cortana」)に対応したWindows 10 IoT Core搭載デバイスの投入を計画していると報じたばかりだ。実際、Amazon Echo好調の発表は、今後スマート家電が進んでいく方向性を示唆している。

今回のAmazon.comの発表には、注目すべきもう一つのデータが含まれている。それは世界のホリデーシーズン商戦において、モバイル端末を使って買い物をしたユーザーが全体の72%以上に上るということだ。

かつて、オンラインショッピングと言えば家でPCから……というのが定番だった。自宅の固定回線で高速かつ安定したネットワーク環境を確保し、PCの広い画面で比較検討しながら製品選びをするというスタイルだ。しかし現在、こうした購入スタイルは過去のものとなりつつあり、一般ユーザーの行動様式も急激に変化している。

モバイルアプリやWebサイト向けに決済サービスを提供する米Stripeのパトリック・コリソンCEOによれば、「現在はまだPCの決済比率の方が高いが、今後1~2年で状況が大きく変化する可能性がある」という。

今回はこうしたトレンドを背景に、2017年のMicrosoftとWindowsが進む道について考えていきたい。

●ネット通販はPCからスマホへ、店頭から客足が遠のく

ホリデーシーズン商戦で起こっていたことを、別の調査結果も参照しつつ、もう少し考察してみよう。市場調査会社のNPD Groupによれば、商戦期における実店舗(いわゆるブリック&モルタル型店舗)への客足が10%ほど減少し、(オンラインも含む)全体の売り上げが4%マイナスの微減傾向にあったという。

NPDのデータは実店舗とオンラインの両方を含んでいるため、客足と売り上げの減少幅のギャップはオンラインショッピングに顧客が流れていることを意味すると考えている。Best BuyやTargetなどオンライン販売を強化している既存の小売店もあるが、こうした流れの中でオンラインに特化したAmazon.comの利用が進んでいるのは言うまでもない。

もう注目したいのは、Amazon.comの「モバイル利用が大きく伸びている」という部分だ。1年前にさかのぼり、2015年末のAmazon.comにおけるモバイルユーザー比率を調べてみると70%で、前年比で倍に増加したという。つまり、モバイルユーザーの比率が急増したのはここ2~3年の傾向だ。

さらに気になるデータとして、Pew Internet Researchが2015年末に出した「Home Broadband 2015」がある。2013年と2015年の家庭におけるブロードバンド利用状況の調査だが、全ての大人世代でブロードバンド回線の利用率が3%減っているのに対し、ブロードバンドはないがスマートフォンを所有している割合が5%増加している。

これはアフリカ系米国人や低所得層、高齢層ほど顕著で、恐らく今から1年後、2017年の調査報告ではさらに加速していると予想される。Pewが2000年代前半に行った調査報告では、低所得層ほどブロードバンドやPC利用率が低く、このデジタル格差を解消するためにもPC利用の訓練や公共の場でのPC環境提供が必要と提言していた。

しかし、今やファーストデバイスとして高機能なスマートフォンに触れ、そのままメインのインターネット接続環境として利用できる状況だ。今後は低所得層や若年層を中心にこのトレンドがさらに全体へと拡大し、「パーソナルな意味でのPC」はもはや過去のものになりつつあるのかもしれない。

●ARM版Windows 10による常時ネット接続型PCの可能性

先日、米国のMicrosoft Storeに立ち寄ったとき、Windows 10 Mobileの代わりにAndroidとiOSを搭載したスマートフォンとタブレットが店内でクローズアップされている様子を報告した。

これはOffice 365などのMicrosoft製品やアプリ、サービスを紹介するためのコーナーなのだが、このファーストデバイスの分野でMicrosoftは既にプラットフォーマーではなく、サービスやアプリを提供する一事業者にすぎない。

もちろん、Officeはそれ単体でキラーアプリと言えるが、かつて「WinTel」などと呼ばれ、MicrosoftのWindows OSおよびIntelのプロセッサが支配的な地位にあった時代に比べて、コンシューマーIT市場における影響力は明らかに下がっている。

ただ、Microsoft自身もこの状況は理解しており、まずは「PCにおける常時接続環境」を推進する可能性を考えている。

本連載でも「QualcommのSnapdragon向けにフルバージョンのWindows 10が提供される予定」について紹介したが、これは「ARM SoC(System on a Chip)搭載のPCが発売される」というだけでなく、「Qualcommのチップセットが搭載された常時ネット接続型PCが登場する」という可能性も考えられる。

2016年初頭に「Microsoftが“Microsoft SIM”を提供してWindows Store経由でデータプランを購入できるようになる」といううわさが出ていたが、こうしたサービスを提供することで、少なくともAppleの「iPad Pro」のように「購入してデータプランを契約すれば、誰もが好きな場所でいつでもインターネットに接続しつつ、スマートフォンより高性能で高機能なデバイスを利用できる」ようになる。

現状でもSIM搭載モバイルPCや2in1デバイスは存在するが、その数は限られている。こうした(Windows 10 Mobileではない)Windows 10のARM SoC対応は、冒頭で紹介した「ファーストデバイスがPCからスマートフォン(もしくはタブレット)へ」という一連の流れに、ある程度の歯止めをかけられるかもしれない。

●本当にスマートフォンがポストPC時代の覇者なのか?

現状のトレンドを見る限り、スマートフォンがかつてPCが担っていたパーソナルなコンピュータの市場を奪いつつあるようにも思える。

しかし筆者は、スマートフォンは数ある「入口」のデバイスの1つであり、シェアこそ最大であるものの、これが世界のルールを決めるような決定的な存在にはなり得ないと考えている。

冒頭で触れたAmazon Echoが代表例となるが、「入口のカタチ」は別にPCやスマートフォンのようなディスプレイを内蔵した製品である必要はない。音声アシスタントのAlexaのように、デバイスの先にある存在との対話インタフェースさえ確保できれば入口になり得るわけだ。その意味で、ポストPC時代のパーソナルなデバイスは「多種多様なインタフェース」を持ち、今もなおその将来像はカオスな状態なのだと思う。

音声対話が全てとは考えていないが、将来のコンピュータはより賢くなり、人間の生産性を向上させるうえでの最良のアシスタントとして機能するようになるだろう。ゲームやSNSなどの遊びの要素はあるが、現在PCやスマートフォンで行っているタスクは自動化されるか、あるいはアシスタントとしてコンピュータがその多くを担うようになる。

Microsoftは現在クラウドのAzure事業やCortanaのようなAIアシスタントの機能強化を積極的に行っているが、これら仕組みをデバイス全体を横断して提供できるベンダーほど競争面で優位に立てる可能性が高い。

そのときは、特定のベンダーに依存した仕組みであるよりも、よりオープンな仕組みのほうが好ましい。この点では、iMessageなどクローズドな仕組みをプッシュするAppleが競合他社に比べて不利なのではないだろうか。

Windows 10 IoT CoreでのCortanaサポートは、こうした流れを受けたMicrosoftの先行投資的な意味合いが強いと言えそうだ。

いずれ、あらゆるデバイスがスマート化して互いに接続され、アシスタント的に振る舞う世界を想像してほしい。そのときインテリジェンスな存在は手元のデバイスではなく、その先にあるクラウドの上でわれわれを見守っている。

本当のポストPC時代とは、このように緩やかにネットワーク接続されたデバイス同士がクラウドを通じて連携して、ユーザーのさまざまな行動を補助する仕組みのことを指しているのではないだろうか。

●PCはクリエイターの世界へ深く入り込む

このように、ポストPC時代にPCがなくなるわけではなく、ユーザーを補助するデバイスの1つとして存在し続けることになるだろう。この場合、PCはどのような役割を担うのかという点だが、「よりクリエイティブな方向」に向かうと多くの人は考えているに違いない。

2016年末掲載の記事で、Windows PCのエンタープライズへのシフトがさらに進みつつあることに触れた。しかし、エンタープライズでも一般的な事務用途や特定の生産性向上アプリケーションを使うレベルにおいては、かつてのメインフレーム時代のホスト端末のような管理性に優れた単機能型デバイスが採用される可能性がある。

これにAIアシスタントが加わる形で、多くの一般的なユーザーはコンピュータのキーボードやマウス、タッチパネルに向き合う時間は減ることになるかもしれない。

そして、エンタープライズやコンシューマーを問わず、クリエイティブ方面の人々がPCに残り、PCもまたクリエイティブ方面へとすり寄っていく構図が、2017年以降の数年間で見られるようになると予想する。

既にその兆候は、今春に配信される予定のWindows 10次期大型アップデート「Creative Update」や、日本への投入が期待される大画面の液晶一体型デスクトップPC「Surface Studio」と、全く新しいダイヤル型入力デバイス「Surface Dial」にもみられるが、Microsoftはコンテンツを作る側と楽しむ側の両方に訴求しようとしている。

コンピュータを使ってユーザーが行うことが限定されていく中で、汎用(はんよう)デバイスとしてのPCと相性がいいのがクリエイティブの世界だ。

またMicrosoftは「Windows Holographic」をWindows 10に盛り込み、幅広いユーザー環境で利用できるように開発を進めている。Windows HolographicのプラットフォームがもたらすMR(複合現実)、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)の世界は、PCの可能性を測るうえで非常に大きなウェイトを占めている。

Windows Holographicや先行して投入されたWindows 10搭載のMR対応HMD(ヘッドマウントディスプレイ)である「HoloLens」で実現されるMR、VR、ARの世界は、これまでPCやスマートフォンが縛られていた「スクリーンサイズ」という概念を打ち破る点で非常に興味深い。

これまで、「のぞき窓」のように限られた空間を目の前のスクリーンを通じて眺めていた世界が、VRやARになることで空間が無限に広がる。遊園地のアトラクションや映画のような没入型体験だけでなく、クリエイターにとっても目の前の広大な空間全てを使って作業が可能なわけで、使い方次第ではより効率的で高度な作業が可能だ。

Creators Updateと、それに続く2017年後半の配信とみられる大型アップデート「Redstone 3(RS3)」は、WindowsにおけるMR、VR、ARの世界を地ならしする存在であり、Windows Holographicの提供開始はこれらが広く一般に利用されるきっかけとなる。

2017年後半には、Microsoftが言うところのメインストリームPCでもWindows Holographicが利用できるようになり、このプラットフォームに対応したサードパーティー製HMDが299米ドルからの低価格で発売される見込みで、幅広いWindows PCでMR、VR、ARの世界が楽しめるようになるわけだ。これらが全て出そろうのには、2017年いっぱいかかるだろう。

実際に大きな成果が出るのは、そこからさらに2~3年先かもしれないが、「ポストPC時代に自らの役割を見つけたPC」が見られるであろう2017年が楽しみだ。